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[ニュース原稿]ダルクのスタッフに大きな負担、刑務所「薬物依存離脱指導」


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一昨年五月の監獄法の改正など、一連の矯正施設の改革の中で、「受刑者の特性に応じた処遇」が求められ、「薬物依存離脱指導」が刑務所などで実施されるようになりました。この実施にあたって法務省は「ダルクとの連携」を打ち出し、全国のダルクが刑務所等での教育プログラムに協力するようになってきました。私たちは、この変化を「処罰から教育へ」の好ましい流れと受け止め、薬物依存に苦しむ人たちの回復を促進するものだと考えています。

しかし「改革」から二年を迎えようとしている現在、看過できない問題が生じています。、例えば京都ダルクでは、毎月10日前後、スタッフが刑務所教育に従事していますが、行き先は遠方の刑務所も多く、本来のダルクの業務が丸一日できないことも少なくありません。ダルクとしては、刑務所教育のためスタッフが不在がちになるのをカバーするようスタッフの増員をはかりたいところですが、刑務所からの謝礼は「交通費こみで七千二百円」などときわめて低額であり、新たにスタッフを雇い入れるにはほど遠いものになっています。こうした状況は大阪ダルクにも起きており、「障害者自立支援法」によりグループホームに関する事務などが格段に増えたこととあわせて、全国のダルクのスタッフからは「仲間とかかわる時間がとれない」という声が上がっています。また激務により体調をくずすスタッフも出てきています。

さらにダルクを運営しているNPO法人の立場から考えると、正規職員として雇用しているダルクのスタッフを、わずかな謝金で刑務所が教育に従事させていることは、大きな問題をはらんでいるといわざるを得ません。ダルクのスタッフの給与は補助金や寄付によってまかなわれていますが、この補助金はダルクでのデイケアやナイトケアの実施のために交付されているもので、刑務所での教育のためのものではありません。スタッフが月の就労日数の半分近くもダルクではなく刑務所での業務に従事するのなら、補助金の流用といわれても仕方のないことになってしまいます。
大阪や京都はもとより、どこのダルクもきわめて脆弱な財政基盤の上で、数少ないスタッフの「仲間を助けたい」という献身的な働きによって成り立っています。「障害者自立支援法」による事務仕事の増大や刑務所教育の拡大は、小さな民間施設であるダルクのスタッフに途方もない重圧となってのしかかっています。スタッフの「刑務所にいる仲間に会いたい」という思いは強く、今日も遠くの刑務所に「仲間を助けたい」と足を運んでいます。しかし刑務所での「薬物依存離脱指導」プログラムが、このようなダルクのスタッフたちの「仲間を思う気持ち」を利用して、満足な予算の裏づけもないままに進められていることに大きな怒りを禁じえません。
法務省はダルクのような民間施設を使い捨てにするような施策を改め、早急に事態の改善を図るべきです。

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