薬物依存症回復支援 — 薬物依存症は回復できる病です

小学校の薬物乱用防止教育について


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私が、薬物乱用防止教育を進めるようになったきっかけは、1998年に薬物乱用防止教育の中央研修に参加し、薬物が今の小学生の身近なところにあるという現実を知ったからでした。それまで、校区の中学生の喫煙が問題にされていたこともあり、小学生の時期からたばこを吸うことの問題点を科学的知識にきちんと知っておいて欲しいと喫煙防止教育の学習を進めていました。しかし、喫煙もさることながら、この薬物については、人生をも破滅に導き、取り返しがつかなくなるものとして、私自身、この目の前にいる子どもたちには絶対近づけさせたくないと思ったのでした。

薬物乱用防止教育を進めるにあたっての研究を始めて、自分の考えていた薬物(注射器を使う等)とは大きく違い、あまりにも身近で、手軽に買えるようになっている事実やその市場も学生がターゲットになっているということを知り、恐ろしさを再認識させられたのでした。本校は、中学校を受験する子どもも多く、大阪方面まで塾に通う子どももいます。「これを飲んだら、夜も眠たくならなくて勉強できるよ」と声をかけられたとしたら、ふらっと手にしてしまうのでは・・・と考えずにはおられませんでした。知らずして使用してしまう怖さを考えると、子どもたちに正しい知識を伝えなければと強く感じました。薬物の話は、小学生には早すぎると言われるかもしれませんが、たばこと同様、早期に薬物がどんなものかを知り、近づかない意思と判断力、実践力を身につけていってほしいと考えます。

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    • 1月に子どもたちの薬物に対する意識はどのようなものなのか、6年生対象に調査してみました。ドラマや特集番組で取り上げられていることもあり、心身に及ぼす害については、おぼろげながら知っている子どもも見られました。特に、依存性の問題や精神への影響については、多く子どもが知っていました。しかし、「使うかどうかは個人の自由である」と考える児童が12.1%おり、他人事と考えているように思われます。また、もしこんな薬があったらという問いについては、「いやなことを忘れさせてくれる薬」が43.9%、「眠気をふきとばし夜でもバリバリ勉強できる薬」が32.7%の児童が「一度体験してみたい」との結果が出ました。もちろん、心身の影響を考えずに出た結果と思われますが、子どもたちのストレスの強さを感じました。
      このような子どもたちの実態から、ここ数年、薬物乱用防止教育に力を入れています。6年生の保健学習を中心に進めています。授業は教授式が多くなりがちなので、写真やビデオを利用して工夫しています。今年は、警察で行われている薬物乱用防止教室を実施し、広報車見学とともに話を聞きました。子どもたちは、これらを通して、薬物の魔の手が身近なものとして、また自分たちが近づいてはいけない物としてとらえてくれました。ビデオで出てきた水谷先生を見て「夜回り先生だ」と言う子どもや金八先生のドラマの話をしてくる子どももいました。子どもたちもメディアなどからいろいろな情報を得ており、薬物の怖さも知りつつあります。その中で、なぜこんなに怖い薬物に手を出すのだろうと疑問をもつ子どもがあり、私自身、このことが一番大切のところなのだと感じました。いやなことがあっても薬で逃れられないことや困ったことがあったら信頼できる大人に相談することなどを伝えるとともに、小さいうちから、自分を大切しようとする気持ちを育むことが大切だと思いました。現代の子どもたちは、ディスプレイ症候群に象徴されるように、様々なストレスが子どもたちのセルフエスティームを下げ、大切な人生や希望が持ちにくくなっています。何のために学習し、自分が何をしていけばよいのかを見つけ出せない子どもたちに、自分の目的と自分のまわりの人のために生きる、あたたかくて、しかもたくましい豊かな心をもつ子どもに育ってほしいと思ったのでした。この教育は、学校だけでなく、家庭・地域・社会全体で子どもたちを支援していくことが大切であると思います。ここ3年ほど薬物の学習のまとめとして、フリーダムの倉田めばさんの講演会を実施しています。子どもたちは身近にあると理解しつつも、自分には関係ないと思っている子どもが大半をしめていると思います。めばさんのお話は、子ども達のなぜ薬に手を出すのかという問いが、自分にも共感するところをもつことに気づき、子どもの心に響いていきます。それが子どもへのエールとなって、自分の夢や未来への歩みに結びつくことを願っています。

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