ドラッグコート

近年話題に上がることが増えた「ドラッグコート」に関する記事です。
従来の”ダメ、絶対”では改善できない薬物問題を、「保護・治療・支援」の視点から社会的に改善成果を上げている海外からのレポート記事や法学的な論述が主な内容です。

自分を一番に考える

前回、自己と向き合うことは、誰にとっても非常に難しくてつらい作業だと書いた。ましてや、薬物を使用してきた人にはなおさら苦しい。薬物はいわば心の痛み止めのようなもので、痛み止めが切れた後、心の傷は以・・・

否認について

サンフランシスコからベイブリッジを挟んだ反対側、バークレーの北にリッチモンドという街がある。 中南米やアジアからの移民が多く、安くておいしいメキシコ料理屋や中華料理屋などが軒を並べる所だ。前回紹介し・・・

「自分がそれほどたいした人間だと思わないことよ」

サンフランシスコの北東、車で一時間ほど離れたコンコードという街に、ホームレス支援を主に行うフェニックスプログラムというNPOがある。 そこで今春から半年あまりインターンのセラピストとして働いていたころ・・・

サンフランシスコ・ベイエリアの鑑別所にて

サンマテオ郡のJuvenile Hall (少年院・鑑別所) 昨年の9月から、サンフランシスコの南側にあるサンマテオという郡の鑑別所・少年院で働いています。ここにいる子供たちは、最年少は8歳、最年長は18歳で、4対1の・・・

ホラ判事インタビュー

平成15年10月27日月曜日の午後6時30分、大阪弁護士会6階ホールにて、米国ドラッグ・トリートメント・コート運動の第一人者であるペギー・フルトン・ホラ判事の講演会「薬物依存症者に『処罰ではなく希・・・

ホラ判事法廷訪問記

アラメダ郡というのは、地理的にも住民の幅も非常に広い地域です。 違法薬物の流通が盛んなことで有名なオークランドを初め、60年代から続く反戦運動とヒッピーのメッカ、バークレーなどがあり、インドやアジアか・・・

日本にドラッグ・コートは必要か

「違法薬物を使うと犯罪になりますが、それは法律で違法と定められた薬物を使ったからなのであって、薬物をとる行為そのものが罪というわけではないのです。」 これを読んでいるみなさんは、こう聞いたらどう感じ・・・

サンフランシスコツアー報告 ’03

三月十四日に関空を出発、サンフランシスコへ向かった。 米国のイラク攻撃が始まりそうな中で、本当にツアーが予定通り実施できるのだろうか、という不安を持ちながらの出発だった。ツアーの参加者は全部で八名。・・・

サンフランシスコ・ツアーに参加して

龍谷大学 法学部 4年生  丸山 泰弘  ― はじめに ―  薬物依存の回復プログラムに関して一番いい方法とはなんだろう?その問の答えを考えることから私たちの薬物問題に関する活動が始まりました。みんなが・・・

文化に根ざしたケア:ネイティブ・カナダディアンの試み

今回は、前回のエッセーで触れたネイティブ・カナディアンの人たちの、文化に根ざした薬物依存からの回復のための施設について、少し詳しくご紹介したいと思います。 侵略、抑圧と排除の歴史的・社会的背景が大き・・・